いつもお世話になっております。 Podman です 😁
最近の株式市場は、ハイグロ銘柄が徐々に復活を見せており、今後も目が離せないですね。
先日のハイグロ暴落時に、一度株式市場から目を離し、保有銘柄のビジョン(妄想)を考えていました。
今回は、その妄想を記事にまとめてみました。
本記事では、私の押し銘柄の一つでもある Cloudflare の技術的な妄想を展開していきたいと思います。
※本記事は、あくまで著者の妄想です。事実ベースでの妄想を心掛けますが、一部で事実から飛躍した表現が出てくるかもしれませんので、ご注意下さい。
Cloudflare 現在の立ち位置
Cloudflare と聞くと、皆さんはどのような企業だと考えますか?
- CDN
- セキュリティ
- ネットワーク
- DDos 対策
- Bot 対策
- エッジコンピューティング
等、提供しているサービスは多岐にわたります。
自分は当初、Cloudflare は単なる CDN 企業の一つだと考えておりました。(2017-2018)
そして、一昨年あたりから、あぁこの企業はセキュリティ企業にもなりたいのかなと思うようになりました。(2019)
そして、昨年あたりから、あぁこの企業は、CDN やセキュリティといった単一のソリューションにフォーカスしているのではなく、
それらのツールを統合した上で、さらに大きな何かを作ろうとしている、非常に興味深い企業だなという認識に変わりました。(2020)
(もう少し早く気付きたかったです。もっと情報感度を上げていきたい。)
Cloudflare の作ろうとしている何かにぴったりと合う良い言葉が、Bitcoin の次に時価総額の大きい仮想通貨、イーサリアム($ETH)に当てられている言葉から見つかりました。
ワールドコンピューターです。
まさに Cloudflare は、世界中にコンピューターを配置し、真のワールドコンピューターの構築を目指しているのだと思います。
下図が、現在世界中に散りばめられている Cloudflare のエッジサーバーです。
https://www.cloudflare.com/network/
イーサリアム の構築するワールドコンピューターは、全ての取引をマイナーが承認するという言わば、パブリックなワールドコンピューターです。 ( 仮想通貨に興味のない人は読み飛ばして下さい。 )
一方、Cloudflare が構築しているものは、Cloudflare が全ての通信・演算を管理する言わば、Cloudflare 独自のプライベートなワールドコンピューターと言えます。
この Cloudflare のワールドコンピューター構想をもう少し深掘ってみます。
Cloudflare の商品ラインナップ
まず、Cloudflare の商品ラインナップは、アプリケーションから、ユーザーエンドまで多岐にわたります。(↓)
- アプリケーション側では、 API 保護, DDos 対策, WAF, WaitingRoom
- ネットワークでは、 MagicTransit, Spectrum, WARP, Gateway
- ユーザー側では、 Teams, 1.1.1.1, WARP(App)
正直なところ、一技術者であっても全てのラインナップを把握するのは非常に困難です。
ただ一つ重要な点としては、この多岐にわたる商品ラインナップの一つ一つが、関連性のない独立した製品ではなく、それぞれが優れたシナジーをきかせているということです。
2020 年 10 月に発表された「Cloudflare One」が実にそのことを物語っています。
https://www.cloudflare.com/ja-jp/cloudflare-one/
Cloudflare One は、Cloudflare が今まで爆発的に拡充してきた商品ラインナップを一つのパッケージにしたようなサービスとも言えます。
この Cloudflare One を利用することで、全てのネットワーク通信が Cloudflare によって管理された、安全で高速なネットワークを経由することになります。
興味深い事実として、W3techによると、Web の 16%以上は既に Cloudflare のネットワークに依存しているという事実もあります。
ここまでは、ネットワークの話です。
グローバルなコンピューティング
ネットワークの多くが既に Cloudflare に依存し始めていることは分かりました。
一方で、データ処理に関するコンピューティングはどうなっていくのでしょうか?
エッジコンピューティング
時代はエッジコンピューティングです。
Cloudflare も当然のことながら、エッジコンピューティングに関する製品である Workers を既に商品化しています。
Workers は、従来のデータセンターをベースとしたコンピューティングから、エッジを起点としたコンピューティングに変わるきっかけとなる重要な製品だと感じています。
実際に、自分も使ってみていますが、アプリケーションの種類によっては、確かにデータセンターを使わなくても良いケースがいくつかある上、
基本的な演算処理はエッジで行い、必要なリソースだけデータセンターに問い合わせるといったようなエッジファーストなアプリケーションの構築も続々と出てきています。
この Workers を利用して、Cloudflare 自身が自社の製品開発を続々と行っているという点も非常に面白いです。
- Cloudflare Access
- Waiting Room
- Flareact
などのサービスは Workers を利用して作られています。
がしかし、Workers は所詮アプリケーション側の計算リソースの話です。
ユーザー側のコンピューティング
Web はユーザーとアプリケーションの両者がいて初めて成り立ちます。
Cloudflare は Workers(エッジコンピューティング)を利用して、2 の演算処理の位置をよりユーザーに近い場所に近づけました。
一方、従来まで(おそらく今後も) 1.3.の役割を担っているのは、皆さんご存知の通り、InternetExplorer や GoogleChrome といったような Web ブラウザになります。
(この Web ブラウザの領域は、Google・Microsoft の専売特許ですね。)
Web ブラウザはユーザーとデータセンター(エッジサーバー)を繋ぐ、
皆さんにとって、一番身近なコンピュータープログラムと言っても差し支えないでしょう。
昨今の Web はこの Web ブラウザとサーバー(エッジサーバーを含む)の通信で成り立っています。
そんな重要な Web ブラウザですが、
Cloudflare はサーバーをエッジサーバー(Workers)に置き換えるだけでなく、このユーザー側のコンピュータープログラムである Web ブラウザも置き換えようとしています。
それが、2020 年 10 月に発表された「Cloudflare Browser Isolation」というサービスです。
Cloudflare Browser Isolation
上述した通り Web ブラウザは、非常に多くの方々にシステムへの入り口として広く利用されています。
一方で、Web ブラウザには、セキュリティリスクが多く存在します。
例えば、
- ユーザーが誤ってウイルスに感染したファイルをダウンロードしてしまうケース
- 悪意のあるブラウザ拡張機能をインストールしてしまうケース
- 機密性の高い企業データをアップロードしてしまうケース
などブラウザ起因のセキュリティリスクは、いくつ上げてもキリがありません。
Cloudflare Browser Isolation は、このブラウザの仕組みをサンドボックス化します。
サンドボックス化 = 隔離された環境で動かすという意味です。
今回の隔離された環境は Cloudflare の管理するエッジです。
https://www.cloudflare.com/teams/browser-isolation/
Cloudflare Browser Isolation は、ブラウザの代わりとなってサーバーと通信を行い、Web ページの最終結果のみをユーザーの使用するブラウザに送ります。
この仕組みを取ることで、ユーザーは Web ブラウザを介したセキュリティリスクから開放されます。
こちらが、Cloudflare の Web ブラウザに対する見解です。↓
like the developer’s application, the browser needed to move to the cloud.
アプリケーションがクラウドに移行したように、Webブラウザーもクラウドに移行する必要がある。非常に納得の考え方です。
従来までオンプレミス(自社製)のサーバーで行っていた処理は、クラウドに移行していきました。
同じように、ユーザーのローカルリソースを使っていた Web ブラウザーも、いずれクラウドに移行されていくことになるでしょう。
オンプレミス(自社設備)のサーバーが無くなりつつあるように、ユーザーのコンピューター上で行っていた処理もいずれ、Cloudflare のエッジサーバー上で実行されるようになるのではないでしょうか。
そして、ユーザー側のコンピューターは、最低限の演算リソースしか必要とせず、どんどんと小さくなり、最終的にはキーボードとディスプレイしか残らないような未来があるのかもしれません。😄
未来のインターネット
まさに Cloudflare が構想しているインターネットの未来はこのようなイメージではないでしょうか。
ユーザーとサーバー間に Cloudflare の製品が二つも入ってます。😄
Cloudflare は、
- サーバーをエッジコンピューティング(Workers)
- ブラウザもエッジコンピューティング(CF Browser)
に置き換えようとしています。
これからの通信は、上図 2 のように Cloudflare が用意したブラウザサンドボックスと、Workers 間で通信を行います。
サーバーは、Workers によって過負荷やレイテンシーの問題を解決します。
ユーザーは、 Browser Isolation から最終レンダリング部分だけを受け取ることで、過度な演算処理やセキュリティリスクから解放されます。
そして、2 の通信間も、もちろん Cloudflare が築いてきた安全かつ高速なネットワークを利用して行います。
というよりも、Browser Isolation と Workers は同じエッジサーバー内なのだから、もしかするとそもそも通信する必要すらないのかもしれません。
このように、未来のインターネットは、ユーザーとアプリケーションが適度に分離され、過度な負荷やセキュリティリスクから大きく解放される未来が待っているような気がしています。
ARK のお言葉を借りると、まさに従来のインターネットの仕組みをディスラプトしてくれる存在だと思います。
インターネットの世界に破壊的イノベーションを起こすのは、Cloudflareなのかもしれません。😄 (ここ最近 ARK は全然買ってませんね w)
最後に
ワールドコンピューターという表現、Cloudflare の公式表現は
The Network is the Computer®のようでした。
ただ個人的にはちょっと分かり辛いなと思う上、ワールドコンピューターの方がしっくりきて、未来感もあるので、しばらくはワールドコンピューターという認識を続けたいと思います。
最後まで読了頂きありがとうございました。
参考文献
